保険不要論と同時によく聞かれるのが、「生命保険は掛け捨てで良い」というお話です。
勿論、掛け捨てで効率よく準備する方法もありますが、安易に全て掛け捨てで!となってしまうのは危険です。
そもそも保険は大まかに言うと3種類に分けられます。
・定期保険 … 期間を〇歳や〇年で限定。基本的には掛け捨て
【目的】一定期間の万が一の際の毎月or一括の家族の生活費
・養老保険 … 定期と同様期間を限定。解約返戻金は少ないが満期金がある
【目的】一定期間の万が一の際の死亡一時金。老後や一定期間の資金準備
・終身保険 … 一生涯の保障。解約返戻金がある
【目的】一生涯の内、いつか亡くなった時の必要資金の準備
※保険料としては、定期→養老→終身の順に高くなります。
この様に、それぞれ特徴があります。
尚、掛け捨てというのは、上記の定期保険に当たります。
定期保険は期間が限定されているので保険料は安い。
例えば死亡保障で考えた時に、必ず人は最後には亡くなりますが、
60歳までに亡くなる人は男性6.8%/女性3.9%と言われています。
なので、仮に60歳迄の掛け捨て保険の場合、100人から集めた保険料を約7人や4人に支払う形となります。
残りの90人程度は何も貰えないけど、安い保険料で高い補償を得られるメリットがあります。
あくまでも60歳という例でお話しましたが、例えば最近よくCM等で流れている10年定期の商品の場合は更に保険料が安くなります。
仮に30歳の方が40歳の10年の間に亡くなる可能性は上記の60歳迄よりも確率は低くなる為、保険料も安くなります。
ただ、保険は加入時の年齢によって保険料が変わります。
30歳の方が「保険料が凄く安い!」と思って加入すると、10年後・20年後・それ以上になると死亡確率が上がるので、更新すると比例して保険料も上がってきます。
勿論年齢と共に必要な補償額が変わってくるので、例えば子育て中の方であれば、
お子様が自立するまでの間にもしご両親のどちらかが亡くなってしまったら、
学費や家族の生活費等を考えると大変なのでその時期には多く残しておきたい!と考えて、お子様が自立するまでの期間を定期で保険料を安く大きい補償を準備しておくという方法は良いと思います。
ただ、お子様が自立し保障が終了すると定期保険の場合、保障は無くなりますので、きちんとそのことを把握した上で加入しましょう。
終身保険の場合、最初の保険料は定期よりも高くなりますが、加入した時の年齢で保険料が決定し保険料が途中で上がるということはなく、保障も一生涯続くというメリットがあります。
どちらかを選択する方法も良いですし、両方を組み合わせて効率的に準備するという方法もありますので、まずはしっかりとメリット・デメリットの把握をしましょう。
その上で、ご自身にとってはどちらが合うのか。
または定期と終身を上手く組み合わせるのか。判断しましょう。
どうしても近年、保険は最低限で運用や投資に回そう!という風潮になりがちですが、
保険を含め、どんな金融商品であっても、何かの目的を達成するための道具です。
投資は老後の資金等を効率的に準備するための道具。
保険は不測の事態が起きた際に大きなお金を得たり、残すための道具。
どちらもきちんと考えて、ご自身の目的を達成するためにきちんと備えていきましょう。