川上 毅

第26回 「なるほど川上さん」 リスクマネジメントの考え方

第26回 「なるほど川上さん」はリスクマネジメントの考え方を解説していきます。

企業を取り巻く環境の変化
30年の長きにわたり日本は低い経済成長から抜け出すことができていませんが、そんな中でも企業は努力し順調に推移してきておりました。しかしながらウイルスによる世界的パンデミックや昨今の円安で苦境に立たされている業界・業態も見受けられます。

しかしながら、各企業は生き残りをかけて業種・業態または製品・サービスの提供を変化させつつある。そしてその変化のスピードは加速していくものと考えられます。

ですがそこには未知のリスクもまた存在します。ですので企業を取り巻く環境の変化にはリスクマネジメントが必要なんです。

「リスクマネジメント」とは、企業がビジネスを進めていく中で、事業承継やセキュリティ、内部統制など、経営に影響を及ぼすさまざまな「リスク」を認識、評価し、計画性を持って対応する取り組みのことを指します。

では、企業における「リスク」とは一体なんでしょう?
「リスク」とは「将来に対する不確かさと、そのことが及ぼす影響のこと」という記述が一般的となっています。ただ日本では、リスクという言葉はマイナスのイメージとして捉えられ、「危険性」という意味に解釈されることが多いようです。

しかし海外では、リスクは必ずしもマイナスのイメージで語られていません。例えば、アメリカの経済学者フランク・ナイトは、「リスクとは、不確定なことについて確率的に計測できるもと」と定義しています。つまり、リスクとは不確定な要素ではあるけれど、事前に測定できるものなのです。事前に測定できる「リスク」と、事前に測定できない「不確実なこと」を明確に分けて対応することが重要です。
ところが日本では、この部分が曖昧に扱われているため、リスクをマイナスなもの(事前に測定できない不確実なこと)として、ネガティブに捉える傾向があるのです。

ポイントは、リスクは「事前に測定できる好ましくないこと」を意味するものと捉えた上で、マイナスとなる事態を引き起こさないために、前もってどのような対策を講じていくかという点にあります。
そこで、リスクマネジメントの考え方が重要となるのです。

先ずは、起こりうるリスクを想定しなければなりません。自社のリスクを知る!ということです。そして、そのリスクの許容のレベル対象・範囲と施策を決定して適切に対応することが重要なのです。その際に部分最適のリスク対策にならないようにしなければ、再発防止になりませんし、効率も悪くなります。従って全社的に効果的かつ効率的なリスクマネジメントが必要になってきます。

時代の変化が激しいので、時代とともに変化するリスクに対して継続的に監視を実施し、評価及び更新するシステムが必要となってくること、組織全体としてのパフォーマンスを上げるためには支援体制と組織全体に対する教育・訓練の充実も重要な課題となります。

経営の目的・目標の実現に向けた活動をリスクマネジメントによって、より確実なものとしましょう。

次回の「なるほど川上さん」はリスクマネジメント具体的な導入例について解説していきます。

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