過去、証券会社や銀行などでは手数料が主な収益源となっていたので、積極的に手数料の高いアクティブ型の投資信託を売ってました。
なかでも、新興国の通貨や目新しいテーマ(例えばAI、SDGS、バイオ)などのアクティブ投資信託は手数料がインデックスと比べると手数料が高いです。
しかし最近のリテラシーの高い20代から40代の若い世代のお客様はYouTubeなどの情報源から投資をするならインデックスをNISAで積立をしています。アクティブは手数料ばかり高くてパフォーマンスがいまいちなんでしょ!と言い切る方に出会うことが多いです。
背景には、預貯金の超低金利と相次ぐ値上げ、預貯金だけでは生活防衛にはならいと意識が変わってきていることを感じます。
何を買っていますか?と尋ねると、S&P500に連動する投資信託との答えが大半です。
さて投資信託の純資産ランキング(日経新聞5月10日の記事)を見ると、やはりS&P500に連動する商品が1位となっています。
ここで忘れてはならないフレーズ!
【卵は一つのカゴに盛るな】
資産形成の格言でもっとも有名な言葉です。
特定の商品だけに投資をするのではなく、複数の商品に投資を行い、リスクを分散させた方がよいという教えです。
とういう事で改めてインデックスファンドとアクティブファンドについてお伝えしたいと思います。
それぞれのポイントを表にまとめてみました
インデックス | アクティブ | |
運用方針 | 特定の指標(インデックス)をベンチマーク(基準)と定め、それに連動するように運用 | 特定の指標(インデックス)をベンチマーク(基準)と定め、それを上回るリターンを目指して運用 |
パフォーマンス | ベンチマークと連動 | ベンチマークを上回ることもあれば、下回ることも |
手数料(コスト) | 比較的低め | 比較的高め |
メリット | ・手軽に幅広い銘柄に分散投資できる
・運用に必要なコストを抑えられる |
・ベンチマークを上回るリターンが期待できる
・様々なテーマや視点を持つファンドが多く、自分に合った特色のある銘柄に投資できる |
デメリット | ・ベンチマークとの連動を目指すため、それ以上のリターンは期待できない
・個別の銘柄について詳しく分析するわけでなく、投資対象として不適切と思われる銘柄が含まれることもある |
・ベンチマークを下回るリターンにとどまることもある
・運用に必要なコストが比較的高い ・多数の中から適切なファンドを選択するのが難しい |
インデックスファンド、アクティブファンドはそれぞれメリット・デメリットがあり、どちらかが一方的に優れているというわけではありません。
私たちの公的年金の積立金を運用している年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)も、インデックスとアクティブを組み合わせて運用しています。GPIFが公表した「2020年度 業務概況書」によると、2020年度末の時点でおよそ186兆円ある運用資産のうち、8割強はインデックス運用、2割弱がアクティブ運用となっています。GPIFは現代ポートフォリオ理論(ノーベル経済学賞詳しく知りたい方はググってみて下さい)もとに運用されています。
【多数の銘柄や複数の資産に分散して投資することが有効】=【一つのカゴに卵を盛るな】
私たちも同様に守りになる部分はインデックス、攻めの部分をアクティブと分けての戦略がGPIFと同様にとるべき戦略だと思います。
S&P500ではなく、S&P495をご存じですか?
S&P500を含む米国株の魅力といえば、GAFAM(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン、マイクロソフト)の5銘柄をポートフォリオに組み込んでいることです。S&P495とはS&P500からこの5銘柄を抜いた指数のことです。
これまでのS&P500の右肩上がりのチャートは、このGAFAMのおかげと言っても過言ではありません。
「GAFAM」があまりにも上昇したので、S&P500が魅力的に見えましたが、
ここ10年間S&P495はTOPIX(日本の東証株価指数)のパフォーマンスはほとんど変わりありません。老後に向けての大切なお金を積立するのに、「GAFAM」が今後何十年も業界のトップでいるかは誰にもわかりません。どの企業が成長したとしてもその恩恵を受けられるように、アクティブも含めて将来設計に役立ていくのが私は最適なのではないかと思います。
インデックスとアクティブを自分で見極められる力をつけるのが、子育て世代に必要な知識だと思います。
弊社取扱いの保険会社=運用のプロ(機関投資家)が厳選したインデックス・アクティブファンドが変額保険を通じて運用を行う事ができます。インデックスをコアにアクティブをサテライトにと思われた方で興味が少しわいてきたとういう方はお問い合わせください。