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第27回 「なるほど川上さん」はリスクマネジメント具体的な考え方について解説していきます。

リスクマネジメントの定義

「リスクマネジメント」はリスクに関して組織を指揮し管理する調整された活動と定義されており、一般的にリスクマネジメントは「リスクアセスメント」「リスク対応」「リスク受容」「リスクコミュニケーション」を含むリスクを管理運営する、一連のリスクマネジメントシステムの要素である。

マネジメントシステムの諸要素には戦略的な計画策定、意思決定、リスクを処理するためのその他のプロセスを含むことがあります。リスクマネジメントシステムは組織の「文化を反映する」と規定されてます。

リスクマネジメントは広い意味でつかわれる場合と、狭い意味でつかわれることがあり、イメージとしては下記の表のようになります。広い意味でのリスクマネジメントの中に「クライシスマネジメント(危機管理)と定義される部分もありますので、下記表で確認していきましょう。

まず、クライシスマネジメント(危機管理)についてですが、いかなる危機にさらされても組織が生き残り、被害を極小化するために危機を予測し対応策をリスクコントロールを中心に計画、指導、調整、統制するプロセスの事をクライシスマネジメント(危機管理)言います。

危機管理には、準備、対応、計画及び活動、再発防止策というPDCAサイクルで対応する危機管理マニュアルの策定をすることが重要です。

準備

危機発生時の準備としてエスカレーションを策定します。

エスカレーションとは、危機発生時に素早く情報を伝達し、意思決定を容易にするための連絡方法をいいます。

危機発生時の対応

危機発生時の対応組織を設置する。直接・間接の関係者の招集・正確な情報収集・分析・共有、必要に応じて外部への正確な情報伝達を行う組織作りを行う。

計画及び活動

アクションプランニングを計画し実施する。

初期対応・応急処置・復旧対応に分けて検討し、危機対応組織を中心にマニュアルに沿った全社計画を早急にまとめ、それを受けて各部門がアクションプランを計画し実施する。

再発防止

危機管理が収束した後に、同様な事象の発生を防ぐために、原因究明をして再発防止策を講じることが重要である。

リスク管理では、ある部門で起きたことは他部門でも起こる可能性があることを前提にしなければなりません。危機の発生から収束に向けた活動を他部門でも共有していくことが企業文化を育てていくことにもつながります。

企業にとって危機が発生することは不幸なことではありますが、その際に社会的責任という観点でその対応に取り組まなければなりません。

社会的な危機管理がずさんな場合、社会・経済・環境に及ぼした影響を厳しく問われ、社会的信用が失墜して事業継続が難しくなることも考えられます。従って早期の危機の収束、原因究明と再発防止の確立、説明責任の履行を果たすことができる組織能力を確立することが肝要です。

 

次回の「なるほど川上さん」はBCP(事業継続計画)について解説していきます。

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