先月の医療保険に引き続き、今回はガン保険って必要なの?ということをお話させていただきます。
ガン保険に関してもネットやSNS上で不要だ!と言い切っている人を目にします。
特にガン保険の場合、ガンに特化しているということもあり、意見が分かれる所かなと思います。ガンに罹らなければ払い損になってしまうので、不要論が出てくることも分かりますが、ネットやSNSの情報だけで不要だと判断するのは、どうなのでしょうか。
私自身は、ガン保険に加入しています。
理由としては仮にガンになった場合、費用面で少しでも安心できる点。
また30代女性ということもあり、女性特有のガンに対するリスクが高い点や、保険料に対しての保障内容を踏まえ、そう判断しました。
父をガンで亡くしていますが、実際保険に加入していたからこそ、費用面で心配することはありませんでした。
そもそも保険はあくまでも万が一のための保障であって、必要・不要というのは、
簡単に判断できることではありません。
人それぞれ状況によって必要性は変わってきますので、ご自身でしっかりと考えた上で判断されることをお勧めします。
まず、不要論の大きな理由としては、医療保険と同様
・公的医療保障の充実 ・高額療養費等 により自己負担額はそれほど多くない点。
また、ガンは高齢になる程罹患率が上がる為、保険でかけるより、その分の保険料を運用等に回し、お金をためておく方が良いといった点かと思います。
確かにガンに罹患したタイミングが老後であれば、様々な費用(住宅ローンや学費等)は終わっているでしょうし、長期に運用ができており、貯蓄がきちんとできていれば、そこまで心配する必要はないのかもしれません。
ですが、必ず老後にガンに罹るわけではないので、もし働き盛りの年齢で罹患した場合もきちんとご自身に置き換えて考えましょう。
まずガン罹患率に関してお話します。
国立がん研究センターによる2018年のデータを見ると生涯でガンに罹患するリスクは
男性65.5%、女性51.2%となっています。
よく言われる2人に1人というのは、そういったデータから算出されています。
では、次に年齢別の罹患率はどうでしょうか。
以下のグラフをご覧ください。
全がん:[国立がん研究センター がん統計] (ganjoho.jp)より抜粋
全体的に見て確かに高齢になるほど、ガン罹患率は上がっていますが、早いと30代から罹患率が増加しています。
また男女で見ても差があり、30代~50代までは女性の罹患率が高く、60代からは男性の方が多くなっています。
女性の場合、30代~40代で女性特有のガンである「乳がん」に罹患する確率が上がると言われており、最新データでは約9人に1人が生涯で乳がんに罹患すると言われています。
夫婦共働きが当たり前の今の時代に奥様が乳がんに罹患された場合、収入の減少等で家計に与える負担は大きいですし、仮にお子様の教育費がかかるピークと重なった場合、生活は一変してしまいますよね。
比較的、早い内にリスクが高い女性においてはガン保険の需要は特に高いかと思います。
また、女性だけでなく男女共に言えることですが、実際にガンに罹患された場合、
健康保険適用の治療(手術・放射線・抗がん剤治療)だけで良い!というのであれば備える必要はないかと思いますが、実際治療中に自由診療(健康保険対象外)で出来る治療法があると言われた場合に諦められますか?
私自身、父の闘病中は様々な治療方法に取り組でほしいと思いましたし、多くの人が同じ気持ちになるのではないでしょうか。
父の場合、ガン保険で費用が用意できていたので地元だけでなく県外の病院に行くなどして、治療に取り組むことができましたが、知り合いでガンになってしまった人の中には金銭的な部分で治療を諦めてしまったという方もいらっしゃいます。
そういう自由診療等は一切必要ないという方や、子育て時期でも老後でも生活費以外に貯金が十分あるから大丈夫!と言える方であれば、ガン保険は必要ないかもしれません。
ですが、治療法の選択肢の幅もしっかりと準備したいという方は、男女問わすガン保険に加入することをお勧めします。
実際身近な人がガンになったので心配になった、ガン保険解約しちゃったけどやはり加入したい!ということで相談を受けることが多くありますが、万が一ガンに罹患してしまった場合、「やはりガン保険に入っておけばよかった」と考える人が多いということです。後悔することの無いよう、しっかりと考える必要があるのではないでしょうか。
最後にガン保険といっても、入院費や手術費が出るタイプや一時金で備えるタイプ。
またガン保険単品でなくても、医療保険や積立型の保険に特約でガンの保障を付帯することもできます。
保険料も補償内容も各保険会社によって変わってきますので、単純に必要ないと考えるのではなく、ご自身がガンになった場合のリスクをしっかりと考えた上で、保険料も踏まえ検討されてみてはいかがでしょうか。