スタッフブログ

女性の死亡保障って必要?「いちから教えて実華子ちゃん」

保険を検討・見直しする際に、旦那様の死亡保障はしっかりと考えられるのに

奥様の死亡保障は後回し、または必要ないのでは?と思っていませんか?

 

ご夫婦共働きの家庭が増えていることもあり、奥様の死亡保障をしっかりと考えられているご家庭も増えてきていますが、お客様と話している中で

「私は専業主婦なので、死亡保障って必要ないと思っているんです」「働いていると言ってもメインは旦那の方で扶養の範囲内で働いているだけなので、私は別に良いです」という声を頂くことも、未だによくあります。

 

確かに収入の高いほうに万が一のことがあれば、経済的な負担は大きいですし、

男性よりも女性の方が平均寿命が長く、死亡リスクとしては男性の方が高いので

重きをおくことは間違ってはいません。

 

しかし、奥様の保障は後回し、必要ないと考えてしまうのは、どうなのでしょう。

 

保険を検討する場合、公的保障や勤務先の制度、支援制度、それでも不足する部分を自助努力でカバーするというのが原則になります。

では、奥様が死亡された場合のことを考えてみましょう。

 

  • 公的保障遺 「遺族年金」

遺族年金は「遺族基礎年金」「遺族厚生年金」の2階建てで構成されています。

 

「遺族基礎年金」は、保険料納付要件を満たした上で、対象要件に合致するお子様がいらっしゃれば受給対象となります。

配偶者が受け取る場合の年金額は、「777,800円+子の加算額」によって計算されます。

 

ちなみに、この777,800円は年金機構HPに記載の令和4年4月~の最新情報ですが

去年の年金支給額は780,900円となっており、子の加算額も含め値下がりしている状態です。今後、更に下がる可能性は高いと考えられます。

 

次に「遺族厚生年金」は、お子様の有無に関わらず受取ることができますが、奥様が厚生年金の受給資格があることが前提です。また、受け取れる金額は、納付している厚生年金保険料によって変わるので一概にいくらと言えません。

更に受け取る側が奥様の場合には年齢要件等はありませんが、旦那様が受け取る場合は、

奥様が亡くなった時に旦那様が55歳以上という要件がつきます。

なので、奥様が亡くなった際に旦那様が受け取れるケースは格段に低いです。

 

  • 勤務先の制度

福利厚生が手厚い企業に奥様が務められている場合は、死亡時の弔慰金や遺族年金・育英年金を支給してくれるところもあるようです。

ただ、そのような企業であっても、「当該従業員の収入を上回る者を除く」「当該従業員に主として扶養されていた子が対象」などの要件がついています。

なので、現実問題、奥様が亡くなった場合に旦那様が給付を受け取れないケースが多いので

注意が必要です。

 

  • 支援制度 「ひとり親家庭支援」

今回は代表的な「児童扶養手当」を考えてみましょう。

 

以前は母子家庭のみが利用対象でしたが、今では父子家庭でも利用可能になっています。

但し、こちらも受給者の扶養する子供の人数に応じた所得制限があります。

 

なので、旦那様の所得が一定以下でないと対象となりません。

仮に児童扶養手当の全額支給する「全部支給」の場合、子供が1人であれば収入で160万円が所得制限額になります。

 

なので、場合によっては奥様が亡くなった場合の方が、旦那様が亡くなった場合よりも、家計へのダメージが大きくなるケースもありえるのです。

 

「じゃあ、今よりもっと稼げば良い!」という意見もあるかと思いますが、実際は様々な問題が想定されますよね。

 

例えば、家事のことです。

近年では男性も家事を手伝う・出来る家庭も増えているかと思いますが、まだまだ奥様がメインという家庭も多いのではないでしょうか?

2人で今までやっていたものを1人がやるのは大変なことです。

外食やコンビニ食が増え、自炊するとしても買い物の時間は限られる。

共働きのご家庭の場合は、奥様の収入が無くなることで生活がきつくなる事に加え、出費が重なるということになります。

 

次にお子様のこと。

子供の面倒をみるために実家を頼れる環境であればまだ良いですが、無理な場合は時短勤務や残業が出来ないことにより給料が下がることも考えられます。

仮に延長保育や学童に行かせるとしても、シッターさんをお願いするとしても、全てお金がかかることです。

 

だからこそ、単純に収入の面だけではなく、それぞれの家庭環境・収入状況などに合わせて

万が一のことがあった場合はどんなことが想定されるのか、しっかりと現実的な数字に落として考えることが大切になってきます。

関連記事