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がんと感染症

感染症によるがん
がんの原因といいますと飲酒、喫煙、食事を思い浮かべますが、感染症による発がんが約30%をしめるそうです。

がんの発生に関係するウイルス・細菌

予防にはワクチンが重要

【胃がん】
よく知られているピロリ菌が発症にかかわっており、日本人の胃がんの原因だと分かっているそうです。塩分やおこげなどの要因だけでは発生しません。こちらは抗生物質と胃薬の内服によって除菌する事で、がん発症のリスクを下げる事が出来ます。

【肝臓がん】
肝炎ウイルスの感染によるウイルス性肝炎、特にB・C型が大きなリスクとなります。B型はワクチン・抗ウイルス薬があり、C型も抗ウイルス薬による治療法が確立されています。

【子宮頸がん】
95%以上は、ヒトパピローマウイルス(HPV)感染が原因です。特に16型・18型がリスクが高いタイプです。ワクチンは定期接種が行われており、効果を示すデータも出ています。10代前半に接種する事が推奨されています。
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou28/qa_shikyukeigan_vaccine.html

【上咽頭がん】
ヘルペスウイルスの一種でエプスタイン・バーウイルスが関与していると言われています。日本の成人では9割以上が感染しており、多くの場合無症状ですが、がんが発症する原因になる事があります。ワクチンは現在開発がすすめられています。

【白血病】
ヒトT細胞白血病ウイルスⅠ型(HTLV-1)が原因となります。長期間体にひそんだのち、まれにT細胞が悪性化する白血病を引き起こします。ワクチンや除去する治療法はありません。

このようにウイルス感染が原因のがんの一部は、ワクチン接種によりがん発症のリスクを下げる事が出来ると分かっています。防げるがんは防ぐという事が重要かと思います。

那須野

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